会議テーマ等
日時:2024年9月22日(日)10:00~17:30
会場:オンライン(Zoomを使用)
統一論題テーマ: フリーランスの就業と法~自由かつ安心して働ける就業機会の実現に向けて
ICTの進展や人々の就業志向の変化などを背景として、フリーランスという働き方への社会的関心が高まっている。こうした就業形態に対しては、従来から、組織による拘束度の低い自由な働き方としての積極的評価とともに、不安定な働き方としての否定的評価が見られる。とくに近年では副業や高齢期の働き方の選択肢としても期待される一方で、ICTにもとづくプラットフォームワーク等が拡大するなか、就業条件への懸念も強まっている。就業者保護に向けては、労働者性の判断にもとづく労働者としての保護にとどまらず、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス法)の制定など、フリーランスとしての就業環境の整備もはかられつつある。あらためてフリーランスとしての就業の利点と課題を整理し、法政策のあり方について検討するべき時にあると考える。こうした関心から、今回の統一論題のテーマを「フリーランスの就業と法」とした。
具体的な検討課題は以下の点である。
1. |
フリーランス就業者の働き方の自由度(非拘束性)や就業条件はどのような状況にあるか。働き方の自由度と就業条件のあいだにはトレードオフの関係がないか。 |
2. |
フリーランス就業者は就業選択や就業の場での関係構築等をつうじて働き方の自由度と就業条件とをどう両立ないしバランスさせようとしているか。 |
3. |
労働組合はフリーランス就業者の発言力や就業条件の維持向上に向けてどのような役割を果たそうとしているか。 |
4. |
フリーランスという働き方を自由かつ安心して働ける就業機会としていくうえで、法政策はどのようなものであるべきか。 |
以上について、現状とその課題を踏まえて検討することで、フリーランスという働き方を働く人々にとり自由で不安のない就業の選択肢としていく道をさぐる。